Rolleinar(ローライナー)とはRollei(ローライ)の二眼レフに着けるクローズアップレンズのことです。接写をしたい時、カメラに取り付けて使用します。
二眼レフにはビューレンズ(上側にある見る為のレンズ)とテイクレンズ(下側にある撮影する為のレンズ)の2つのレンズが着いています。従ってローライナーも2つ必要です。
ほとんどの場合、ローライナーは2つセットになって組み合わさった状態になっています。バラバラで売りに出されているということはほとんどありません。でももしネットなどで現物を見ずに購入される際は、その点よくご確認ください。下の写真を見て頂くと、一見3つのレンズしか置いていないように見えますが、実際には6つのレンズがあります。
二眼レフにはビューレンズ(上側にある見る為のレンズ)とテイクレンズ(下側にある撮影する為のレンズ)の2つのレンズが着いています。従ってローライナーも2つ必要です。
ほとんどの場合、ローライナーは2つセットになって組み合わさった状態になっています。バラバラで売りに出されているということはほとんどありません。でももしネットなどで現物を見ずに購入される際は、その点よくご確認ください。下の写真を見て頂くと、一見3つのレンズしか置いていないように見えますが、実際には6つのレンズがあります。
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私のRolleiflex 2.8F Planarと ローライナー3種類 期限切れのフィルムなので、 リバーサルなのに鮮明には写りませんでした。 Canon EOS 5 QD (EF35mm F2) FUJIFILM TREBI 400 |
ローライナーの種類は3つ。これは撮影距離によって分けられています。
でも実は分け方はこれだけではありません。使っているカメラによって装着方式が異なるので、実際にはもっと沢山のローライナーが存在しています。後述しますが、まずご自身のカメラの装着方式を確認して、その上で必要な撮影距離をカバー出来るローライナーを探してみてくださいね。
でも実は分け方はこれだけではありません。使っているカメラによって装着方式が異なるので、実際にはもっと沢山のローライナーが存在しています。後述しますが、まずご自身のカメラの装着方式を確認して、その上で必要な撮影距離をカバー出来るローライナーを探してみてくださいね。
【撮影距離】
先述したように、ローライナーには撮影距離の異なる3つの種類が存在します。
Rolleinar 1…100cm~45cm
Rolleinar 2…50cm~31cm
Rolleinar 3…32cm~24cm
私は1を積極的に使うことは少ないのですが、テーブルフォトやカフェ写真などは、多分1が使いやすいと思います
好まれてよく使われているのは2のようです。確かに汎用性が高いのは2だと思います。どれかひとつと聞かれたら2をお勧めします。
【装着方式】
次に装着方式による違いです。ねじ込み式のバヨネットという方式で装着します。但し初期型にはバヨネット方式では無いものもあるようなのでご注意下さい。
バヨネットにはいくつかタイプ(型)があります。例えば2.8Fと3.5Fではバヨネットの型が異なります(2.8FはIII、3.5FはIIという型になります)。
私の所有する2.8Fはバヨネット III型になります。バヨネットのアルファベット表記はBayonetなので、それを略してBayやBなどと書かれていることもあります。
少々ややこしいのは、数字がローマ数字(I, II, III…)だったりアラビア数字(1, 2, 3…)だったりすること。例えば…
バヨネット III
バヨネット 3
ベイ III
ベイ 3
BAY III (Bay III)
BAY 3 (Bay 3)
B III
B 3
ネットで検索していると、こういった表記の違いを目にすることがあります。これらはどれも「バヨネット III型ですよ」という意味で、全て同じことを表しています。このことを踏まえておくと、ぐっとお目当てのローライナーを探しやすくなると思います。
購入を検討される際は、ご自身のカメラはどの型になるのかを調べておく必要があります。お店で買う時はお店の方に尋ねるのが一番です。お店の方に試着させてもらえるか確認して、OKならご自身のカメラに装着しながら選ぶのが確実です。オークションやネットショップでの購入の際は、注意深く型の表記を確かめて下さいね。
購入の際に気をつけることをもう一点書いておきます。ローライナーは2つセットですよと先述しました。昔のカメラに着けられるローライナーは、カメラと同じく中古になります。レンズに傷やゴミがあったり、枠にもアタリ(ぶつけたような傷)があることも多いです。ここで大事なのは「枠にゆがみがなく、きちんと装着出来る状態である」ことももちろんですが、特に「撮影側であるテイクレンズをしっかりチェックしよう」ということ。テイクレンズに大きな問題があれば、当然写真にもそれは影響します。ビューレンズに傷があっても、覗いてみてストレスにならない程度ならば気にする必要はありません。市場に出ている数には限りがありますし、お値段もそれなりにします。上手なお買い物の参考にしてみてくださいね。
【おまけ】
購入を検討される際は、ご自身のカメラはどの型になるのかを調べておく必要があります。お店で買う時はお店の方に尋ねるのが一番です。お店の方に試着させてもらえるか確認して、OKならご自身のカメラに装着しながら選ぶのが確実です。オークションやネットショップでの購入の際は、注意深く型の表記を確かめて下さいね。
購入の際に気をつけることをもう一点書いておきます。ローライナーは2つセットですよと先述しました。昔のカメラに着けられるローライナーは、カメラと同じく中古になります。レンズに傷やゴミがあったり、枠にもアタリ(ぶつけたような傷)があることも多いです。ここで大事なのは「枠にゆがみがなく、きちんと装着出来る状態である」ことももちろんですが、特に「撮影側であるテイクレンズをしっかりチェックしよう」ということ。テイクレンズに大きな問題があれば、当然写真にもそれは影響します。ビューレンズに傷があっても、覗いてみてストレスにならない程度ならば気にする必要はありません。市場に出ている数には限りがありますし、お値段もそれなりにします。上手なお買い物の参考にしてみてくださいね。
【おまけ】
これは買う時には知らなくても大丈夫です。私も知りませんでした。
私のカメラはRolleiflex 2.8F Planarです。上でも書きましたが、2.8FのバヨネットはIIIになります。私の所持しているローライナー 1を見てみると次のように書かれています。
ビューレンズ側 Heidosmat-Rolleinar 1 R III
テイクレンズ側 GERMANY R III Rolleinar
ビューレンズ側 Heidosmat-Rolleinar 1 R III
テイクレンズ側 GERMANY R III Rolleinar
ビューレンズ側の「Heidosmat」というのはビューレンズの名前です。Rolleiflex 2.8F Planarのレンズは「Planar(プラナー)」だと思っている方が多いと思います。そしてそれは間違いではないです。ただしプラナーがついているのはテイクレンズ側であって、ビューレンズ側には「Heidosmat」がついていたんですねぇ!私もこの記事を書く為に調べて初めて知りました。読み方は分かりません。ヘイドスマットでいいのかな???←追記; ハイドシュマートと読むようです。教えて頂きました。
本題に戻ります。ビューレンズ側とテイクレンズ側の両方に「R III」という表記がありますよね。これは「ローライナーのバヨネット III」という意味です。IIIの前に書いてあるRはローライナーの頭文字のRです。
実はバヨネットというのは、Rollei(ローライ)の製品以外にも使われている方式です。
分かりやすくする為かブランドイメージを高める為かは分かりませんが、Rollei(ローライ)用のクローズアップレンズに「Rolleinar(ローライナー)」という名称がつけられたのと同様に、「ローライナーのバヨネット III型」には「R III」という名称がついている訳です。
【取り付け方】
これはしっかり覚えて下さい。自分では覚えたつもりでいても、一番最初の撮影のときはウハウハと浮かれているので、うっかり間違えて装着してしまい、現像された写真を見て泣くことにもなりかねません(筆者実話です)。
ローライナーは一見ひとつに見えますが、二つのレンズに分かれています。下の二枚の写真をご覧下さい。写真はクリックして頂くと、もう少し鮮明になり見やすくなると思います。
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ローライナー 右からRolleinar 1〜3です。 3が一番大きくなります。 ちょっと斜めに写っているのはご愛嬌。 Canon EOS 5 QD (EF35mm F2) FUJIFILM TREBI 400 |
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上の写真ではひとつに見えますが、 実はこのようにふたつに分かれています。 左がテイクレンズ用、右がビューレンズ用です。 Canon EOS 5 QD (EF35mm F2) FUJIFILM TREBI 400 |
取り付ける際、一番重要で絶対に間違ってはいけないこと!それはビューレンズの赤いポッチが上にくるように装着するということです。テイクレンズは位置を気にせず装着してOK。
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装着後の姿です。 ビューレンズ側に取り付けたローライナーに 赤いポッチがあるのがわかりますか? これがこの写真のように、 真上にくるように装着しなければなりません。 Canon EOS 5 QD (EF35mm F2) FUJIFILM TREBI 400 |
【撮影上でのポイント】
ローライナーに限らずどんなレンズでも、被写体にギリギリまで寄って撮影をする場合、被写界深度が浅くなります。従ってピント合わせは非常にシビアになってきます。
ローライナーを着けて絞りを開放にして撮る場合、手持ちだとピント合わせが難しいことが多いです。その方の技量にもよりますが、ISO100のフィルムを使う場合、無風状態かつ三脚を使用しないと、開放で撮るのは難しいケースが多いと思います。ISO400やISO800といった高感度のフィルムを使えば、明るさ次第ですが手持ちでも撮れると思います。私は特別なことが無い限り、基本的には手持ち撮影しかしていません。なので最初の頃は開放で撮って沢山失敗しました。今はフィルムが高価になってきたので、出来るだけ三脚の併用をお勧めします。
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Rolleiflex 2.8F Planar FUJIFILM PRO 400H ローライナーをつけずに撮影。 左側に余計な物が写っているのは、 撮影者がズボラだからです(笑) 絞り F5.6 シャッタースピード 1/15 |
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Rolleiflex 2.8F Planar (Rolleinar 1) FUJIFILM PRO 400H 絞り F5.6 シャッタースピード 1/30 |
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Rolleiflex 2.8F Planar (Rolleinar 2) FUJIFILM PRO 400H 絞り F5.6 シャッタースピード 1/30 |
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Rolleiflex 2.8F Planar (Rolleinar 3) FUJIFILM PRO 400H 絞り F5.6 シャッタースピード 1/30 |
ここまでの作例は、絞りを全てF5.6にして撮影しました。
次にご紹介するのは、ローライナー1を使って、絞り(それに伴いシャッタースピードも変わります)を変えて撮った例です。実はもっと違いがはっきり出るかなと思っていたのですが、意外とそうでもありませんでした。きちんと三脚を使って撮らないとデータとしてはよくありませんね。手持ちなので撮影位置も少しずれてしまいました。良い例ではありませんが、せっかく撮ったので載せておきます。
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Rolleiflex 2.8F Planar (Rolleinar 1) kodak Portra 800 絞り F2.8 シャッタースピード 1/125 |
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Rolleiflex 2.8F Planar (Rolleinar 1) kodak Portra 800 絞り F4 シャッタースピード 1/60 |
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Rolleiflex 2.8F Planar (Rolleinar 1) kodak Portra 800 絞り F5.6 シャッタースピード 1/30 |
ガラスコップに活けられた紫陽花よりも、背後の水道の蛇口を見ると違いが分かりやすいかも知れません。少しずつですが、蛇口が明瞭になってきたのがお分かり頂けるかと思います。
【作例色々】
比較例はこのくらいにして、次からはローライナーの2と3を使った作例をご紹介します。決して上手くはありませんが、撮影の際の参考にして頂けたら嬉しいです。
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Rolleiflex 2.8F Planar (Rolleinar 2) Kodak Portra 800 絞り F5.6 シャッタースピード 1/60 |
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Rolleiflex 2.8F Planar (Rolleinar 2) Kodak Portra 800 絞り F5.6 シャッタースピード 1/125 |
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百合の後ろのボケの形を 下の写真と比較してみてください。 こちらは少し絞っているので ボケが五角形に近い形になっています。 Rolleiflex 2.8F Planar (Rolleinar 2) Kodak Portra 800 絞り F4 シャッタースピード 1/30 |
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こちらは絞りが開放なので 背景のボケが丸くなっています。 私は角ボケも大好きですが 丸ボケがお好みの場合は高感度フィルムを使うと シャッタースピードが稼げて楽ちんです。 Rolleiflex 2.8F Planar (Rolleinar 2) Kodak Portra 800 絞り F2.8 シャッタースピード 1/30 |
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Rolleiflex 2.8F Planar (Rolleinar 2) Kodak Portra 800 絞り F2.8 シャッタースピード 1/30 |
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友人が持ってきてくれた「宇宙ガラス」 ローライナー3を使っても ここまでしか寄れません。 寄るだけならiPhoneの方が寄れました… Rolleiflex 2.8F Planar (Rolleinar 3) Kodak Portra 800 絞り F5.6 シャッタースピード 1/30 |
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良い角度だと思ったのですが、 ガラスの表面に光が反射してしまい、 せっかくの美しい中身が半分しか写らず。 Rolleiflex 2.8F Planar (Rolleinar 3) Kodak Portra 800 絞り F5.6 シャッタースピード 1/30 |
ローライナーを探すとき、細かい部分までひとつにまとまっている書籍やブログや記事などがなかなか見つからず、まだまだ当時初心者だった私には、情報を得て整理することが大変に思えてなりませんでした。
そこで、いつか自分で「そこを見ればほとんどのことが分かる記事」を書こうと決めていました。それはRolleiflexやローライコードなどの二眼レフカメラとローライナーが、もっともっと多くの方に親しまれれば良いという願いと、最近のフィルムの高騰により風前の灯となっている中判フィルムユーザーの皆さんに「少しでも長く一緒に楽しんでいきましょう」とのエールを(僭越ながら)送りたいという気持ちからです。
思いばかりが先走り、拙い記事になってしまったと思います。作例も分かりにくいものばかりになってしまいました。でもとても楽しんで撮ったり書いたり出来たので、今のところはこれで良しとします。
久しぶりの長文記事となりました。分かりやすく仕上がっていると良いのですが。
ローライナーも含めたアクセサリについて、大変分かりやすくまとめていらっしゃる記事をみつけたので、こちらにリンクを貼らせて頂こうと思います。
ローライのアクセサリ
http://vitalage.cc/photo/archives/2008/12/18/0025_1858_body.php
ローライナーも含めたアクセサリについて、大変分かりやすくまとめていらっしゃる記事をみつけたので、こちらにリンクを貼らせて頂こうと思います。
ローライのアクセサリ
http://vitalage.cc/photo/archives/2008/12/18/0025_1858_body.php
ではまた!